マッサンの故郷、広島県竹原市は広島市から1時間半ほどの瀬戸内海に面する町。
距離以上に遠い。今回初めて行った。
電車より高速バスが便利。
かつては塩田と廻船業で栄えたそうだが、今は往年の面影はなく、ややさびれた雰囲気が町全体を覆っている。
廻船業は尾道、福山も共通。江戸時代には朝鮮通信使の本陣もあったそうで、その頃を保存していれば、そこそこの観光地として残ったかも。現に福山・鞆の浦は繁盛している。
竹原も、NHKテレビドラマのマッサンこと竹鶴政孝効果で、そこそこの観光客が古い町並みを訪れている。
竹鶴政孝は近代日本の立志伝中の人だが、ドラマや映画はほぼ手付かずの素材。埋もれていたんですね。
竹原は名作「時をかける少女」のロケ地でもある。
お寺に続く有名な階段。原田知世が上った。坊主は笠智衆だったような気がする。

映画のスタートを切る寺の建物の瓦が落ちるシーンも竹原。
しかし、あらかじめの知識がなく、通り過ごしてしまった。
洋風の建物は郷土博物館になっていて、マッサン特集をしていた。

のちに、イギリスの副首相が来日したときに、こう語ったという。
「日本からやってきたクレバーな青年が、万年筆1本でイギリスの大事な産業機密を持ち去った」
スコッチウイスキーの醸造方法を書き写した政孝ノートがこちら。

リタ夫人は生涯に2回、故郷のスコットランドに里帰りしたということを初めて知った。
余市でのウイスキー生産のため、リタ夫人が移るのは昭和15年。
それから21年後の昭和36年に亡くなった。64歳。
亡くなる2年前、リタ夫人の妹が来日し、30年ぶりに再会した。
マッサンとの結婚をえらび、日本には行く決意をしたリタ夫人を家族の中で唯一応援した人だそう。


ここに、いびりピン子がいたんですね。